時事・政治

韓国、徴用工を批判しつつ自ら強制徴兵!海外ニュースで英語を学ぼう

こんにちは。

 

今回は、イギリス・ロイター通信の2本の英語記事を取り上げます。

 

そして、

  • 戦時労働や徴用工のあらまし
  • 戦時徴兵のあらまし
  • 現在の韓国でも行われる強制徴兵
  • 英文記事での強制労働の表現方法
  • 2つの海外英文ニュース記事を検証
  • 英文記事を読んで英語を勉強する方法

についてご紹介します。

 

戦時労働や徴用工のあらまし

 

戦時労働とは文字通り、戦争中の労働のことで、

普通は支那事変や大東亜戦争のことを指します。

 

ちなみに、日米戦争が勃発するまで、日本と国民党は互いに宣戦布告していませんでしたので、戦争ではなく事変と呼びます。

 

宣戦布告が無くても事実上の戦争だったということを考慮し、

国民党軍が日本の上海租界を侵略(第二次上海事変)した1938年8月13日を以て、

日中戦争の開始としてもよいかもしれません。

 

しかし、この場合の日中戦争の開始は、北京郊外で盧溝橋事件が起きた7月7日ではなく、

第二次上海事変が起きて日本と中華民国が全面戦争状態となった8月13日としなければなりません。

(今の中華人民共和国ではありませんので注意してください。日本と中華人民共和国(=中国)とは戦争をしたことがありません。)

 

さて、少し脱線してしまいましたが、

戦時労働とは、「第二次上海事変の1937年8月13日」から「日本が戦艦ミズーリ号上で降伏文書に調印した1945年9月2日」の間と考えるのが普通でしょう。

 

この間にあった重要な法律として、第一次近衛内閣により1938年に成立した国家総動員法があります。

 

1938年3月16日に衆議院本会議で可決、3月24日に貴族院も通過し、昭和天皇の裁可を経て、4月1日に公布されました。

 

第二次上海事変により中華民国との全面戦争が始まってから7カ月以上経ち、

総力戦の遂行のため国家のすべての人的・物的資源を政府が統制運用できる(総動員)旨を規定したものです。

 

1939年4月、1941年3月、1944年3月の3回の改正を経て、罰則は「十年以下ノ懲役又ハ五万円以下ノ罰金」まで強化されました。

 

国家総動員法によって国家統制の対象とされたものは、以下の6点です。

  • 労働問題一般 – 国民の産業への徴用、総動員業務への服務協力、雇用・解雇・賃金等の労働条件、労働争議の予防あるいは解消
  • 物資統制 – 物資の生産、配給、使用、消費、所持、移動
  • 金融・資本統制 – 会社の合併・分割、資本政策一般(増減資・配当)、社債募集、企業経理、金融機関の余資運用
  • カルテル – 協定の締結、産業団体・同業組合の結成、組合への強制加入
  • 価格一般 – 商品価格、運賃、賃貸料、保険料率
  • 言論出版 – 新聞・出版物の掲載制限

法律上には上記の国家統制の具体的内容は明示されず、すべては国民徴用令をはじめとする勅令に委ねられており、

政府や役人の権限が強くなり議会は形式的なものとなっていきました。

 

国家総動員法を受けて国民徴用令が出され、日本本土では1939年7月から朝鮮では1944年9月から実施されました。

 

国会議員が立法する法律では、あまり細かいところまで議論して決めることは物理的にもできませんが、

大まかな形だけを国会議員に法律で作らせ、政令・省令・通達により役人が大きな権限を振るうというのは、

戦前も現在も何も変わっていませんね。

[ポストセブン] 法律、政令、省令、通達……、国の法令の違いわかりますか?

 

 

戦時徴兵のあらまし

 

さて、1889年(明治22年)2月11日に公布された大日本帝国憲法では、国民に兵役の義務が課されていました。

大日本帝国憲法第20条 日本臣民ハ法律ノ定ムル所ニ従イ兵役ノ義務ヲ有ス

 

20歳に達した成人男子全員に徴兵検査が義務付けられ、

大日本帝国憲法が1890年(明治23年)11月29日に施行されてから大東亜戦争終結まで、

毎年4月〜5月頃に通知が届き、地元の集会所や小学校などで検査が行われました。

 

検査に合格した者は翌年の1月10日に各連隊に入営することとなりましたが、志願によって17歳から入営することができました。

 

一方で朝鮮半島では、1944年4月に初めて徴兵検査が開始されましたが、

1938年に陸軍特別志願兵制度、1943年に海軍特別志願兵制度が導入されるまでは、

朝鮮人(朝鮮系日本人)は兵士となることができませんでした。

 

ちなみに、これらの志願兵の募集では、最高倍率が約60倍にも達するなど、

大日本帝国の為に働こうという朝鮮人の青年が殺到しました。

 

また、朝鮮人でも陸軍の士官養成学校に入ることができ、朝鮮人で朝鮮名のまま陸軍中将にまでなった洪思翊将軍などがいましたが、

海軍の士官養成学校に朝鮮人は入校することができず、海軍提督にはなれませんでした。

 

これは差別的待遇とも取れますが、

日本軍が朝鮮人を兵士として徴兵することに消極的だった理由として、

朝鮮人は戦況が不利になると逃げてしまう者が多かったからと考えられます。

 

”朝鮮人兵士には2,3人の日本人兵士が付き添い、敵が迫った時に怖がって逃げないようにサポートしなければならない”とある陸軍の要綱に残っています。

 

敵より怖いのが、怖がって味方の士気を下げたり逃げ出して軍全体を混乱に陥れる味方です。

 

日本軍は、朝鮮人を徴兵して兵士数が30%増えたとしても、武器弾薬や食料もかかり、デメリットの方が大きいと判断したのでしょう。

 

戦後の朝鮮戦争でも、アメリカのリッジウェイ将軍の回顧録には、

朝鮮人部隊が連合軍の最新鋭の武器弾薬を放置して逃げ出したことが何度もあることや、

朝鮮人の指揮官が真っ先に逃げ出して信頼できないことなどが批判的に書かれています。

 

 

それでも、朝鮮で

①39年1月からの「募集形式

②42年からの「官斡旋方式

③44年9月からの「徴用令方式

で戦時労働は実施されました。

 

炭鉱労働は日本人の一般の教師などに比べて約2倍もの給料がもらえた替わりに、

粉塵などの影響で健康にも悪く、炭鉱事故も起こって死亡率も一般の職業より高いものでした。

 

何より地下深くでの肉体労働でしたから、今でいう「3K労働」の頂点みたいなものです。

 

そして、掘り出した石炭の量に応じて賃金が決まりましたから、熟練工が多かった日本人に比べて朝鮮人の平均賃金はやや低いものでした。

 

慰安婦にしろ応募工や徴用工にしろ、大金が稼げた替わりに、厳しい一面があったことは確かでした。

(厳しくなく大金が稼げる職業など存在しません。現在の医師の仕事も大金が稼げますが、なるための勉強や訓練も含めとても厳しいものです。)

 

何より、労働契約を自らの意志で結んだからにはそれを実行しなければならず、

実行できなければ違約金などを払わなければならず、

契約による強制力が伴ったのは事実で、慰安婦の例と同じです。

 

 

ただ、大正生まれの日本人男性は戦時中にちょうど適齢期でほとんどが徴兵され、6,7人に一人が戦地や輸送中に亡くなっています。

 

日本人の女性も徴用令を受けて、工場などで強制的に労働させられました。

(何しろ、徴用を拒否すれば「十年以下ノ懲役又ハ五万円以下ノ罰金」です。昭和19年当時は巡査の初任給が約45円なのに、最大5万円の罰金など滅茶苦茶です。)

 

まぁ、徴用はともかく、徴兵は死ぬ確率が非常に高く、

5万円(現在価値約3億円)を払ってでも拒否できるなら金持ちにとっては安いものだったかもですが、

徴兵拒否した人の話をあまり聞きませんね。

 

繰り返しますが、朝鮮系日本人だった朝鮮人は、同じ日本国籍保持者だったにも拘わらず、

  • 戦争を通じて日本軍海軍提督になれなかった
  • 戦争末期まで日本軍兵士になれなかった
  • 日本本土に自由に渡航できなかった

などの差別は確かにありました。

 

一方で、朝鮮人炭鉱労働者に対しても給与面の差別は無く、日本人の学校教員の約2倍の月給(現在価値で約100万円)が支給されていました。

 

 

現在の韓国でも行われる強制徴兵

 

大日本帝国時代、戦時炭鉱労働者には現在価値約100万円の給料が支払われており、かつ戦争末期の一部を除き自ら応募した人でした。

 

一方で、今日の韓国では強制徴兵が行われており、

18歳になった韓国人男性(在日朝鮮人は免除)は徴兵検査を受けなければならず、

26~30か月の兵役の義務を負っています。

 

男性のみの強制徴兵は男女不平等であるだけでなく、

待遇はほぼ無給であり、2018年1月まで二等兵の月給は日本円で約1万円でした。

 

2018年1月の改定で日本円で約3万2000円に引き上げられましたが、韓国の最低賃金にはるかに満たない額で、

外出や外泊は月に最大1日、服務期間全体で最大10日間と制限され、

多くの場合、40人部屋での生活を余儀なくされています。

 

訓練時間以外であっても常に監視されたり頻繁に召集されますのでゆっくりと寛ぐこともできず、

自由に外部と連絡することもできず、

一日16時間月480時間労働と言って差し支えありません。

 

この劣悪な環境ですら時給に換算すれば、2018年1月の改定でも約20円約60円になったに過ぎません。

 

韓国と北朝鮮は未だに戦争状態にありますので、韓国人男性は戦時下の強制徴兵という過酷な状況を、最低26カ月も40人ものタコ部屋に詰め込まれて耐えなければなりません。

 

当然、その間に虐めや嫌がらせが頻発します。

 

しかも、韓国人男性はその間自由に恋愛でも勉強でもできる韓国人女性と同じ土俵に立って

公務員試験や就職試験などを受けなければなりません。

 

 

かつての朝鮮人志願労働者が過酷で危険な労働ではあっても現在価値で月給100万円ももらい、

最近の韓国の裁判で更に一人約1000万円を貰える判決を得ているのに対し、

つい先年まで、労働時間がその2倍であるにも拘わらず月給が僅か1万円しかもらえず、

しかも強制連行(法律による強制)です。

(戦中の日本軍二等兵でも現在価値2~3万円程度貰えました。)

 

これらの真実を隠すために「日帝強占期」なるものをでっち上げて、

本当に虐げられている韓国人男性の目を逸らしている韓国政府に対して、

私は怒りを禁じえません。

 

ほかにも韓国政府は「日帝の強奪」などとでっち上げていますが、

(商売の道理として安くしてくれと言いながら)代金を払って買ったことが強奪とするなら、途上国の人々を安い賃金で働かせている現代の私たちの行為は強奪ではないのか?

という矛盾に突き当たるのは明々白々です。

 

メディアに騙されず、

  • 本当に虐げられている人は誰か
  • 嘘を報道して得をしているのは誰か

ということを、

ぜひ私たちは自分の頭でしっかりと考えましょう。

 

 

英文記事での強制労働の表現方法

 

さて、強制労働を表す場合、英語には2通りの言い方があります。

[Weblio Dictionary] forced labor

[Weblio Dictionary] forced work

[英辞郎] forced labor

 

「forced labor」というのはいはゆる「(国際法や人権道徳違反である)強制労働」であり、

「forced work」というのは「(契約上や法律上)やむを得ずせざるを得なかった労働」のことです。

 

[佐藤健志] FORCED TO WORK の日本語訳は?

[Record China] 「forced to work」と「forced labor」はどう違う?=「日本の不誠実な態度は世界遺産の汚点であり侮辱」―中国メディア

[Wedge] 「forced labor」と「forced to work」 日本人が知っておかなければならないこと

[ロケットニュース24] 『forced to work』は外国人に『強制労働』と受け取られてしまうのかアメリカ人に聞いてみた / 全員が「受け取る」という結果に

 

 

そもそも大日本帝国憲法下の日本人男性にしろ、現在の韓国人男性にしろ、かなり安い給料で強制徴兵されているのですから、

強制徴兵されなかった人が死ぬ確率のずっと低い国内の工場で最高でもそれと同じくらいの給料で働くのは、

公平さという点で考えて当然だと言いたくなります。

 

 

2つの海外英文ニュース記事を検証

 

記事その1

 

 

この記事の第一段落を抜粋します。

TOKYO/SEOUL (Reuters) – Japan has tightened curbs on exports of high-tech materials used in smartphone displays and chips to South Korea, upping the ante in a decades-old dispute with Seoul over South Koreans forced to work for Japanese firms during World War Two.

 

tightened curbs

「tight」が「きつい」ですから、「en」をつけて動詞化した後の過去形とのことで、「規制を強化した」でよいでしょう。

 

upping the ante

「upping」は動詞「up」の現在分詞形で、「〈値段などを〉上げる; 〈生産などを〉増す.」、

ロイター通信はイギリスメディアですから、「ante」はアメリカ英語の「分担金」ではなく「(ポーカーでプレーの前に出す)掛け金」

と考えると、「掛け金を吊り上げる」「おおごとにする」などでしょう。

 

forced to work

「forced to labor」を使っていないので、事実も踏まえてそれほど悪意は含まれていない書き方でしょう。

 

イントロの後に下記のサブヘッドラインで日韓貿易戦争について説明していて、全体の流れが分かりますので、ぜひ英文原文をご覧ください。

  • WHAT IS BEING CURBED?
  • WHAT IS JAPAN’S SHARE OF THE MARKET?
  • WHAT FIRMS ARE LIKELY TO BE IMPACTED?
  • WHAT ABOUT STOCKPILES?
  • HOW WILL THE CURBS WORK?
  • WHAT CAN SOUTH KOREA DO?
  • WHAT ELSE CAN JAPAN DO?
  • WHAT’S BEHIND THE ROW?
  • WHAT ABOUT THE WTO?

 

記事その2

 

 

第二段落と第三段落から抜粋します。

At the root of the diplomatic row between the two U.S. allies is compensation demanded by Seoul for South Koreans forced to work for Japanese firms during World War Two.

It worsened last week when Japan said it would tighten curbs on exports of three materials crucial for advanced consumer electronics because trust with South Korea had been broken over the forced labor dispute.

 

「forced to work」と「forced to labor」が使い分けられているのは、第二段落では貿易戦争の直接の引き金となった韓国の大法院の判決の原告4人は、いずれも徴用工ではなく応募工であったからでしょうか。

そして第三段落では、これらの問題全体を考えると、徴用令による徴用が一部含まれていることから「強制労働」だということで「forced labor」を使っているのでしょうか。

 

ただ、法律によって強制された労働であって日本人より厳しくもしていませんので、

現在の韓国の行っている男女差別を伴う強制徴兵とは異なり、

人権弾圧でも何でもないんですけどね。

(補足:戦前の日本が男性だけ強制徴兵していたのは、男性にだけ選挙権があったことが背景にあり、男女差別ではありません。)

 

中華人民共和国がチベット・ウイグルで行っている「再教育訓練」などの行為は国内法に基づいてはいるものの、

チベット人やウイグル人だけに対して殊更厳しく行い、言論の自由も公正な裁判を受ける権利も与えないということで、

完全な人権弾圧な訳です。

 

大日本帝国が日本人は法律に基づいて強制徴兵し、朝鮮人は法律に基づく強制労働で済ませたということは、

当時の状況を現在の人権道徳で裁くのはそもそもおかしいですが、

差別的な行いはしておらず人権的にも全く問題がないということです。

 

 

英文記事を読んで英語を勉強する方法

 

あまりに長い前置きとなってしまいましたが、

英語の記事を読み、皆さんの英語学習に役立てていただきたいというのが、

実は、本記事のメインなんです。

 

本ページの上部タブの「メモリーサポーター本体」から「貼り付けページ」を開き、

そこに英文記事をコピペして学習すると、

  • 解析機能
  • 辞書機能
  • 朗読機能

などを使って、効率的に学習・復習ができます。

 

お薦めの学習法は、

  1. 記事を精読 5分
  2. 単語を記憶 5分
  3. リスニング 5分
  4. 聞き流し 5時間

です。

 

下の動画には5分弱で使い方が纏まっていますので、

ぜひご活用いただきたいと思います。

 

皆さんのご活躍で、日本社会がますます良くなります!

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