今回は、
- 効率的な学習と復習、忘却曲線との関連性
- 最良な復習のタイミング
- 枠表示機能を備えた効果的な学習方法
についてお話ししていきます。
学習後からどんどん頭のなかから学習した内容は抜けていきます。
それを効果的に防ぎ、多言語学習をスムーズに進めていく方法を理解していきましょう!
記憶は指数関数的に減衰する
記憶を量で表すのはなかなか難しいので、大まかなイメージとしてお話します。
あるとき、単語を48個覚えたとしましょう。
人によりますが、1日後にまだ覚えているものは、およそ24個くらいでしょうか。
2日後なら12個くらいでしょうか。
3日後なら6個くらいでしょうか。(1日ごとに「×0.5」となっています。)
ドイツの心理学者・エビングハウスは記憶に関して実験を繰り返し、
19世紀末に「忘却曲線」を発見しました。
「エビングハウスの忘却曲線」と呼ばれ、今日でもよく取り上げられますが、
簡単に言うと、上の例で示したように”記憶は指数関数的に減衰する”ということです。
復習のタイミングはいつがいいのか
さて、記憶が指数関数的に減衰するということが分かりましたが、いつ復習するのが最適だと思いますか?
まだまだ十分に覚えているのに復習するなら、
時間と手間が膨大にかかってしまいますよね?
もうすっかり忘れてしまってから復習するなら、
もう一度辞書などを調べて考えて理解しなおす必要があり、
こちらもものすごい時間と手間がかかってしまうのです。
もうお分かりでしょう。
忘れそうで忘れておらず、だいたい思い出すことができるときに復習する、
これがベストなのです。
下図は私が作った「忘却曲線」の図で、①②③④⑤で復習したことを示しています。
図のように「Memorizing Zone」で復習するのが最も効率的です。
着想から約6年、私が試行錯誤を重ねてようやくたどり着いたのが、
現在の「多言語学習サイト・メモリーサポーター」です。
メモリーサポーターでは、文章をサーバーが「解析」し、
ユーザーが適切な時期に復習できるように、
文中で単語に枠を付けたり、単語帳で優先的に出題します。
”ユーザーがその単語をクリックした時間”や
”その単語の難易度”や
”ユーザーのその単語の記憶レベル”など、
様々なデータを、ユーザー1人1人、単語1つ1つについて、
サーバーのデータベースに保存しています。
当社は、これに関するシステムについて、日本特許庁にて既に特許として取得し、
アメリカ・欧州・中国・カナダへの移行手続きも進めています。
メモリーサポーターがサポートする3つの学習方法
メモリーサポーターでは、主に3つの学習方法をサポートしています。
- メモリーサポーター本体の中にある約2000の記事の中から好きな文章を検索して使う。
- ユーザーがどこかでコピーしてきた文章を、メモリーサポーター内でペーストして使う。
- メモリーサポーターが個々のユーザーに対して、復習を勧める単語を「単語帳」形式で表示して使う。
これらの中で共通して、ユーザーに復習を勧める単語には枠が付いており、
ユーザーは記憶具合に応じて枠を操作します。
これらの操作によって、単語1つ1つに設定されている「記憶レベル」が上下します。
ユーザーがその単語を操作した時間も記録されます。
また、単語によって覚えやすい(忘れにくい)ものと、覚えにくい(忘れやすい)ものがあります。
これのデータをコンピュータが指数関数を基に計算し、
次回以降にその単語が再び出てきたときに、計算で出てきた時間より長く経過していれば、
ユーザーに復習を勧めて枠を付けるしくみです。
文章の中だけだと、復習すべきなのに復習できない単語が出てくるので、
「単語帳」で補う形になっています。
ただし、単語の「記憶レベル」の読込や保存などはユーザーが特定できないと困りますので、
ユーザー登録してログインしていないと、単語に枠を付ける機能は使えません。
メモリーサポーターは多言語学習にも最適
メモリーサポーターは多言語学習サイトです。
私のアンドロイドのスマホでは、約36ヵ国語を朗読することができます。
「グーグルクロム」専用として設計されており、その音声機能を使って読ませています。
英語・中国語の朗読は素晴らしいです。
語学教師の方々も太鼓判を押すほどの発音で読み上げます。
速さも10段階で変えられますし、最大8言語(重複可能)を表示することができます。
ただし、日本語の朗読は困りものです。
漢字の読み間違いやイントネーションの不自然さが発生しますので、
日本語の学習には適していません。
あくまで、参考として用いてください。
段落ごとや文章ごとに、交互に多言語を読ませることもできます。
重複して同じ言語を選択し、一回目と二回目の速さを変えて読ませたりすることもできます。
天皇陛下や歴代首相や外相、アメリカ大統領などのスピーチ、聖書などを中心として、
現在約2100本の記事が収納されており、
カテゴリーや翻訳言語など、いろいろな条件で検索することもできます。
メモリーサポーターが提供する新しい機能を、ぜひ皆様の学習にお役立てください。